ヘレスの旅 続 |
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今回は雨に悩まされたものの、動物園にも行ってみた。が、なんと言っても王立馬術学校のショーがすばらしかった。普段は木曜日のみだが、3月からは観光シーズンなのか、火曜と木曜の週2回観られる。学校の先生方による本格的な馬術ショー!馬が後ろ足で立つ、バランスを保ちながらズンズンズンと3歩位進む、そしてジャンプもする。これにはビックリ仰天だが、なんと言ってもカドリールと言うショーは素晴らしい。音楽に合わせて、馬がまるで躍っているようだ。10頭の馬が一糸乱れずに細かく決められた動き、というより図形を作る。斜めに歩いたり、もちろん走ったり、自由自在に乗り手が操るのだが、馬が自然に動いている感じ。「人馬一体」とは正にこういうものなのか、と思い知った。あまりの素晴らしさに興奮し過ぎた私は、何度も「シーッ!」と娘に叱られた。 ついでにもう一つ馬の事ですが、ここヘレスは馬の生産地としても有名。そう、馬の町なんです。春祭りの名前も“馬祭り”が正式名。お祭り会場にはフラメンコの衣裳を着て馬でやってくる。それはそれは見事です。確か、5月の2週目あたりから始まるはず。一度は馬にまたがり、お祭り会場にくり出して、ヘレスのブレリアを踊ってみたい…なんて思いません? |
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趣味で始めた乗馬のおかげもあってのヘレス滞在。今回私が通ったのは、“Los Lagos”(ロス ラーゴス)というクラブ。郊外と言ってもタクシーで15分ほど。名前の通り。湖があり、色んな種類の水鳥達が気持ち良さそうに泳いでいる。ちょっと神経質そうに私達を見ているのは、湖のほとりで卵を抱いている親鳥達だけだ。見渡せば緑の草原がどこまでも続いている。こんなにも、のどかでほっとする場所が有ったなんて。スペイン再発見と言っても過言ではないだろう。馬具屋でヘルメットやブーツなどを買い込み、レッスンを受けたりお散歩に出かけたり、と自由に出来るのも良かった。毎回行くたび、こんな自然の中に自分を億時間も必要だな、とつくづく。 今までは、何が何でもフラメンコをメインにスペインを見ていた25年余りだったと思った。 |
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ヘレスと言えば、真っ先にシェリー酒をあげるべきだったかしら? ヘレス、ヘレス…が英語圏でシェリーと呼ばれ、有名になった。スペインではFino(フィノ)と呼ばれている。シェリーもワインなのだ。その中の上品で上質なという訳でフィノと呼ぶ。甘口から辛口まで色々有る。町のいたる所に、ここはシェリーの町!をアピールして黒い樽が積まれている。今回は残念ながらティオペペと言うメーカーの見学に行けなかった。ここの酒蔵に住んでいるネズミが、シェリーグラスに掛けられた梯子を登ってシェリー酒を飲むんだそうだ。ショーとして、しているのではないので、運が良ければ見られるという事。絶対みたいね。と娘と話している。 5月上旬のF1レースもヘレスを有名にした1つにあげて良いかも知れません。が、ホテル代は約3倍。ハイシーズン・オフシーズンによって料金が違うのは知っていたけど、このF1とお祭りの時の料金表示はイベントと記されていました。 |
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フラメンコの事は付け足しみたいですが、アナ マリア ブエノという先生に娘を習わせました。もちろんヘレスのブレリアを。普通ブレリアは12拍ずつ進みますが、メディオと言って6拍ずつ進んでいくのが特徴です。マドリッドやセビージャの様な観光客が行くタブラオは有りませんから、フラメンコを観ると言う点では時期を選んだ方が良さそうですね。2月には大々的なフェスティバルがあるみたいです。 フラメンコ情報などは私の次にヘレスに行った安田にバトンタッチしたいと思います。ご期待ください。 まぁ、無事に20日間の旅を終えた。娘は「遠い!毎年は嫌よ!」と帰国直後に言った。また、いつか行けるだろう。来年はフランスに近い北の方に行ってみようか、と密かに思っている。 |
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P.S. 5月5日に私の不注意で骨折してしまい、皆様にはご心配とご迷惑をお掛けいたしました。本当にすみません!!好運な事に神戸赤十字病院で中後先生という、素晴らしく腕の良い先生に手術して頂き、経過も順調です。骨もだいぶん出来ていますのでご安心ください。6月10日から体重の二分の一をかけてリハビリする事になりました。チタンの髄内釘とボルト4本入りの左足と仲良くなって、また踊りますので待っていてくださいね。 阿 藤 |
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